その特徴とは
①発表者が手元の原稿を棒読みしている
②パワーポイントの表示枚数が多すぎて、観ている側がスライドを読めていない
③発表者が無表情で全くジェスチャーがない
の3つだと私は考える
私の前職は陸上自衛隊看護官であるが、看護師は日々のケアにおいて患者さんをあらゆる危険から守るため、患者さんがもっと快適にケアを受けられるよう、様々な視点で臨床研究を行っており、院内発表会や全国規模での看護研究発表会などで論文を発表する機会がある
この看護研究発表の場を例にして説明しよう
①発表者が手元の原稿を棒読みしている
発表者は発表用にそのまま読む状態の原稿を用意し、本番でその原稿を手元に置き、スライドとタイミングを合わせて読み上げる(ただしほとんど抑揚はない)
棒読みの原稿を10分以上集中して聴いていられるか
スライド上映のため程よく照明を落とし、空調によって適温にされた居心地の良い空間は眠りを誘う
私なら、よほど事前にリサーチしてまで聴きたかった内容でなければ、後で学会誌で読めば良いと思うだろう
②パワーポイントの表示枚数が多すぎて、観ている側がスライドを読めていない
確かに視覚に訴えることは重要だ
特に医療系は数値が全てと言っても過言ではない
しかし画面に映しだされる小さな文字とグラフを次々と表示されると、視線と思考がそのスピードについていけなくなる
結果、途中から『集中して注目する』から『何となく眺める』に意識が変わっていくのだ
③発表者が無表情で全くジェスチャーがない
看護研究発表の場において、人の心を動かすことは重要視されていない
一番重要なことは、その研究が科学的に証明できるもので、且つ臨床の現場に必要なもの、事実を述べること
企業で商品を買ってもらうためのプレゼンとは意味合いが違う
ただ、無表情で全く動きのない発表者に注目し続けるのは難しい
やはり表情や声の出し方、ジェスチャーに強弱がある方が飽きずに注目されやすい
仮説を証明するための証拠をいくつも揃え、その結果を数値で表し、準備したシナリオ通りに資料から目を離さず手元を見て抑揚のないスピーチをする
それが看護研究の発表の仕方であり、実は誰もがやりがちなプレゼンテーションなのだ
(写真は看護師として現役時代の私)
相手の心が動いた瞬間に初めて、相手は内容に理解を示そうと前のめりになる
資料を読めばいいようなプレゼンには心が動かない
私自身現在はプレゼンテーションスキルアップコースなどを指導する立場であるが、転職するまでは同じようなプレゼンを繰り返していた
そして身をもって感じたのだ
生きた言葉でなければ相手に心を傾けて聴いてはもらえないことを(傾聴)
大切なのは、なぜその内容を伝えたいのか
伝える側の想いが相手に伝わるように言語化し、資料ではなく相手を見て自分の言葉で伝えること
それができて初めて、相手の心が動き、あなたの話を真剣に聞いてみようという
相手の聴く耳が開くのだ
大久保美帆の内側から自信が溢れてくる魅せ方プロデュース
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