努力すれば必ず報われるのか?〜ドラマ『コウノドリ』から考える

毎週観ているドラマがある

講談社「モーニング」で連載中の産婦人科医療を描いたドラマである

 

 

日本の医療はとても進んでいて、

お産で死亡する妊婦や新生児の数は途上国よりはるかに少なく

超低体重児が生存する率もかなり高くなっている

 

 

しかしこのドラマの中ではいろんな家族が出てくる

出産後母親が死亡したケース

出産時に妻を失い、そのまま植物状態となった娘を受け入れられず病院に入院させたままの夫

妊娠21週での出産後、5日で亡くなった超低体重児

 

 

私は看護師だった

病院には軽症から重症、末期の患者さんが大勢いて

産婦人科では産声があがり

病棟では息をひきとる患者がいた

 

 

生きたいと強く願う患者の生命力には驚かされることばかりで

もうあと数日も持たないと言われている息も絶え絶えな患者が

家族の差し入れた大好物を口にしたり

トイレで排泄したいとベッドからポータブルトイレに移動させたこともある

 

 

でも医療にも限界がある

治療薬のない難病患者は、症状を和らげる薬を使い続けて苦痛を軽減するしかない

できうる治療をしてもお亡くなりになることもある

そして人の命は永遠ではない

少しずつ身体が衰え、身体の機能が止まる

それは誰にも訪れることで、努力しても変えられるものではない

 

 

そんな命の現場にいた私は

人間の無力さを痛感することの方が多く

いかに自分が小さい人間かを思い知った

 

 

「努力すれば必ず報われる」

そんな言葉を信じて血の滲むような努力をしている人が全員報われるのか

現実はそうではない

 

 

努力して成功する人がいれば

努力しても花開かない人もいる

結果だけを見れば、花開かなかった人は報われなかったと思うのかもしれない

 

 

でも私は思うのだ

結果が全てではないと

 

 

その努力してきた自分の足跡は消すことができない経験だ

そこで経験したことは、経験しなかった頃の自分よりも

一歩も二歩も進んでいる

 

 

生きている限りいろんなことがある

何かを始める時はとても勇気が必要だ

起きてもいないことに不安を感じ

失敗したときのことを想像すると手を出せず

どんなに頑張っても結果を出せなかった時には絶望する

 

 

それもこれも生きている証だ

命があるからこそ努力して何かを成し遂げようとしたり

幸せを感じたり絶望を感じたりもする

 

 

それは、生きたかったのに生き続けることができなかった人にとっては

どんなに望んでも手に入れられないものだ

 

 

私が今結果が出なくても諦めずに歩み続けていられるのは

そうした命の声を聴いてきたからだと思っている

失敗したって命を取られるわけではない

 

 

だからやりたいと思ったことはどうすればできるかを考え行動する

努力して結果が出せなかったとしても

次に進むことをやめない

失敗は成功のもと

生きている限りずっとチャレンジすることができるから

 

 

2016年1月19日(火)アラフォー女性のためのワンストップメイクレッスン(千葉県浦安市)
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