受講者がガッカリする講師のビジュアル

女性であれば整えられていない寝ぐせがついたようなヘアスタイルにノーメイクかと見間違うくらいの薄化粧(または正真正銘のすっぴん)

受講者と見間違うくらいに存在感のない普段着みたいな服、サイズが合っていない服、アイロンをかけた痕跡がない肘や座りジワが入った服

楽チンそうなフラットシューズ、いつメンテナンスしたの?というくらいに傷だらけでかかとが磨り減っているヒールシューズ

 

以上が私が今までに出会って、肝心の話を聴く前に聴く気が失せた講師のビジュアルである

こうした傾向が多いのが、ナチュラル系の商品やコンテンツを扱う方、子育て関係、ある専門の研究職、医療関係の方だった

これらの職種のキーワードは『自然』とか『ありのまま』とか『子どものため』とか『人のため』だろう

もちろん、この業界の方々が華美なネイルやド派手な衣装で着飾って熱く自然や子育てや医療について語っても、話す内容と一致せず違和感がある

しかし人前に立ち、大切なことを相手の心に訴え、ファンになってもらう(この人の言うことは信用できると思ってもらう)ためには、

そう思われるにふさわしいビジュアルであることが重要だ

 

 

私がそう言い切る根拠はこうだ

印象を扱う業界ではよく引用されるメラビアンの法則

アメリカUCLA大学の心理学者/アルバート・メラビアンが1971年に提唱した概念。人物の第一印象は初めて会った時の3〜5秒で決まり、またその情報のほとんどを「視覚情報」から得ていると言う概念。(コトバンクより引用:メラビアンの法則とは

ただしメラビアンが行った実験からくるものという説もあるが、メラビアン本人が提唱したものとは異なる(Wikipedeiaより:メラビアンの法則

 

 

このグラフを見ていただきたい

この法則によると、人の印象を決める要素は

視覚情報(ヘア・メイク・表情・ファッション・立ち居振る舞いなど)と聴覚情報(声の高さ・大きさ・話すスピード・口癖・方言など)

この2つが大部分を占め、言葉がたったの7%である

 

 

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どんなに素晴らしい内容の話をしていても、見た目や耳から入ってくる情報に人の気持ちが大きく左右される

 

 

私にはこんな経験がある

 

 

まだこの仕事を始めたばかりの頃、地域の子育てサロンでママ向けのワンコインレッスンを企画開催した

小さな子を持つ母親の1日はあっという間で、かろうじて日焼け止めは塗ってますという参加者も多かった

その時の私は、子育てサロンでアットホームでカジュアルなレッスンにして参加者にはリラックスしてもらおう

そう考え、普段より少しキレイめのカジュアルスタイルで臨んだ

イメージはこんな感じ

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すると確かに参加者との距離がとても近く、質問なども気軽にしやすい雰囲気作りに役立った

『講師』と『参加者』というよりも、『近所に住んでいるメイクのできるママ』と『たまたま近所に住んでいるから参加したママ』

そこで全身黒ずくめで近寄りがたい雰囲気を出してしまうと、途端に参加者は緊張してしまう

なぜなら黒は『威厳』『強さ』『高級感』などのイメージがもたれる色だからだ

本来の目的である『カジュアル』と『リラックス』から遠のいてしまう

私の思惑通り、参加者や会場提供してくださった関係者にも大好評だった

 

 

次は私が聴講者として参加したあるセミナーでのこと

そのセミナーは私自身勉強不足でもっと知識を得たいと思った内容で、ある程度の金額をかけて参加したものである

しかし始まって講師(男性)が会場に現れたその一瞬で、私の聴く気はゼロどころかマイナスになった

 

 

なぜならその講師、着ていたスーツがヨレヨレでテカテカだったのだ

わかっていただけるだろうか

朝の通勤電車で見かけるスーツの背中に横ジワ、スラックスのお尻がテカテカに光り、膝の裏には座りジワが入っている疲れて見えるサラリーマン

まさにそのものだったのだ

「嘘だ、何かの間違いに違いない。だってこんなに高いお金払って参加したのにこの人の話のどこに落とし所があるのだろう」

もう靴の手入れができているかなんてチェックする気も起こらなかった

しかも話し声が小さくマイクを通しても聞きづらい

そんなわけで講師の外見ばかりが気になり、話の内容は私の中を素通り、終わった後の残念な気持ちといったら、今思い出してもめまいがしそうだ

もちろん大事なポイントはしっかりと持ち帰ったが、これだけの投資をした甲斐があった!という充足感はほとんど満たされなかった

 

 

 

この人の話を聴いてみたい、憧れの存在となる講師

 

 

「私は中身が一番大事だと思うのです。だから外見は関係ないと思います」

そういう人にもたくさん会ってきた

ご本人がそれで良しとしているならば、私が色々という必要はない

 

ただ冒頭に述べたようなビジュアルでいる限り、特に初対面の相手は『この人の話を聴いてみたい』『あの人のようになりたい』とは思わないだろう

それこそ大損だ

見た目で勘違いされて、本来あなたが持つ素晴らしいものに目を向けてもらえないなんて

中身が一番大事なのは当たり前で、そのせっかくの中身よりもガッカリするビジュアルの方がインパクトがあるのだから

あなたがAppleの故スティーブ・ジョブズ氏ならいつでも黒のタートルニットにデニムでも全く問題ないし、尊敬されるだろう

でも有名人でもない一講師が同じことをしてもジョブズ氏にはなれない

 

 

先述の私が参加したセミナー事件

そこで講師がパリッとしたスーツに手入れされたピカピカの靴に笑顔で登場すれば、それだけでカッコよく見え

これから聴ける話にワクワクし、チャンスがあれば最後に写真も一緒にお願いしてしまおう、そしてSNSにアップして自慢しちゃおう!

そんな風に期待が高まったに違いない、いや私なら必ずそうした

 

 

だから私を頼ってくれたクライアントには必ず伝える

あなたの話を聴いて欲しい人をイメージして、その人たちに憧れられる存在になって欲しい

私自身はいつもそう思っている

私の話を聴くために時間を作って集まってくれた人のため、相手に喜んでもらうために装うことはギフトである

来てよかった!そう思ってもらえる講師でありたい

 

【最新レッスン情報】

2月19日(金)10時15分〜12時45分
アラフォー女性限定『2度見される美人メイクレッスン』(千葉県浦安市)
https://www.facebook.com/events/1538060159837894

 

【大久保美帆Facebook】

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